味わいと香りを最大限に!石臼挽き 全粒粉とは


(有)インフィニティーでは青森県つがる市で小麦の栽培をしております。

収穫された小麦は乾燥、調整され「玄小麦」としてまたは「全粒粉」として販売されています。

今回はパンをはじめ、パスタやクラッカー、シリアルなどによく使われている「全粒粉」の解説をさせていただきます。

 

▮そもそも「全粒粉」とは

全粒粉(ぜんりゅうふん)とは小麦をまるごと挽いた小麦粉の事を言います。

 

薄力粉や強力粉などは、表皮や胚芽を取り除いて胚乳だけを使うのに対し、全粒粉は普通の小麦粉では捨てられてしまう表皮や胚芽も粉にするのが特徴となります。

そのため、英語では「whole wheat flour」(全粒の小麦粉)や「whole grain」(全粒穀物)と呼ばれます。

 

よく目にする小麦粉は色が白いですが、全粒粉は小麦の皮ごと挽くので色は茶褐色となります。

お米でいうと精米されたものが通常の小麦粉、玄米が全粒粉といった違いとなります。

 

▮全粒粉の栄養価

〇強力粉/全粒粉
※可食部100g当り


エネルギー:320kcal
たんぱく質:12.8g
脂質:2.9g
炭水化物:68.2g
食物繊維:11.2g
ビタミンB1:0.34mg
カリウム:330mg
鉄:3.1mg
マグネシウム:140mg


〇薄力粉/1等 
可食部100g当り


エネルギー:349kcal
たんぱく質:8.3g
脂質:1.5g
炭水化物:75.8g
食物繊維:2.5g
ビタミンB1:0.11mg
カリウム:110mg
鉄:0.5mg
マグネシウム:12mg


〇強力粉/1等 
可食部100g当り
エネルギー:337kcal
たんぱく質:11.8g
脂質:1.5g
炭水化物:71.7g
食物繊維:2.7g
ビタミンB1:0.09mg
カリウム:89mg
鉄:0.9mg
マグネシウム:23mg

 

 

100gあたりのカロリーを見ると、全粒粉は約320キロカロリー、薄力粉は349キロカロリーとなり、全粒粉のほうが少しだけ低いことがわかります。

また、食物繊維を多く含んでおり、カリウムや鉄、マグネシウムなどのミネラルやビタミンB1が薄力粉や強力粉よりも多いのも特徴です。

 

※参照 「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

 

▮石臼挽きとロール挽き

小麦粉は一般的に「ロール挽き」という方法で製粉されています。ロール挽きとは、鉄でできた一対の円柱状のロールのかみ合い部分に小麦を通過させることにより挽砕する、大量生産に欠かせない製粉方法です。

 

しかし、いくつものロールを通過して製粉するロール挽きの小麦粉は、小麦粒が鋭く削られてしまい、80℃を超える熱がかかることで、せっかくの小麦の香りや風味が吹き飛んでしまいます。

 

その一方、石臼挽きの場合ゆっくりと丁寧に小麦を挽いていくため、小麦粒があまり破壊されず、一般の方法より低温(40~50℃程度)で製粉することができます。

また、機械製粉に対して食物の栄養素を破壊しない、食物繊維をズタズタに引き千切らないなどの理由で、良く目立てされた石臼は、小麦の味や食感、香りを最大限に引き出すことができます。

 

当社では自社で栽培した小麦を、国内産で最高級と言われる羽黒青糠目石で目立てした石臼で、品種ごとに挽いております。(写真参照)

 

小麦の持つ本来の味わいと香り、また栄養価の高い「石臼挽き 全粒粉」を品種ごとに取り揃えております。